今週も土曜日曜と、踊り込みの繰り返し

この頃やっと、振り付けが身体にしっかり入ってきて、踊りに自信の表情が伺えるようになった。

キョロキョロしたり、不安げな顔をしていれば踊りも当然ぎこちない物になる。

繰り返し踊り込む目的は、その不安を取り除く事にある。

特に発表会のステージは、踊りだけじゃなくフォーメーションという難題が待っている。
いつもは慣れた場所で、鏡を見ながら振り付けだけに集中できる。しかしステージでは、何列目の何番目・・とか、上手から出て後ろに移動して、下手から退場・・とか

2列になったり3列になったり、Vの字になったり丸くなったり、踊る曲によって様々な立ち位置を振り付けと同時に覚えなければならない。

これが普段のレッスンとまったく違う所だ。

ステージになれた大人メンバーでさえ、フォーメーションをしっかり身体に入れるのは時間がかかる。

それがやっと子ども達も解ってきてくれて、一つ成長したなって思う。


もう一つ・・・全身を勢い良く振り回すって事が少しできるようになってきた。

それが躍動感。

男子の場合は元々そういう素質が備わっているからそんなに苦労はしないんだが、女子の場合は、それができるまで大変な時間がかかる。

言い換えれば、それができればダンサーとして大きな一歩を進んだ事になる。


今の子達はがむしゃらに身体を動かす事に妙に抵抗があるらしく、つい周りの視線を気にしたり、一歩前に出る事を拒む。

学校では常に平等、均等、横並び、波風立てず、何か目立つ事をやらかすと押さえ込まれる・・・だからどんどん消極的な人間が作り上げられていく。


俺の仕事は、この内側にこもった意識を爆発させて外側に出させる事

目立ちたかったら思いっきり身体を使って踊れ

人に認めてもらいたかったら、気持ちの全てを身体で吐き出せ

ほんの少しでも隣の奴より大きく踊れ

オーディションをやったのも、そんな子ども達の潜在意識を引き出したかったからだ


結果は期待通りとまでは行かなかったが、明らかに変化は見られた。まぁそれだけでもやった価値はあったと思う。


今日、全ての衣裳を着けて大人も交えリハーサルをやってみた。


みんなの心が少しずつ変わって来たように思う。


本番までの練習は残り3回 どこまで爆発させられるのか・・


いよいよカウントダウンだ